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努力は言い換えると「頑張る」ではない

公開日: : 最終更新日:2017/06/13 脳関連のコラム

努力という言葉にどんな意味があるのかを考えたことがある方はあまりいないかもしれません。

 

考えなくても意味が判るし通じるからです。

 

大抵の人は努力といえば、頑張って○○をすることと思うでしょう。

 

例えば、最近卓球の福原愛選手が結婚されましたが、彼女の印象といえばまだ2歳か3歳ぐらいの本当に幼い頃から泣きながら卓球をしている姿が多くの人の印象に残っていると思いますし、この努力があったからこそ今の彼女があると思いますよね。

 

 

リオ五輪で15歳にして銅メダルを獲得した卓球日本代表の伊藤美誠選手も福原愛選手と同じように幼少から元卓球選手だった母親の指導のもと卓球を始めています。

 

 

彼女は自宅に卓球台を置き毎日のように練習し、練習時間は長い時で8時間も練習をしていたそうです。

 

 

テレビで流された伊藤美誠さんが小さい頃の練習風景には、彼女が泣きながら卓球をしている姿が写っていました。

 

 

「母:辛い?」「伊藤美誠さん:うん」「母:もう卓球辞める?」「伊藤美誠さん:辞めない」こんなやり取りが合ったのですが、このやり取りに努力の本質があります。※会話はざっくりと内容をまとめたものでまったく同じやり取りがあったわけではありません。

 

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努力をするためには「神」が必要??

 

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もし誰かに「努力をするために必要なことは神様の存在です」と言われたら、あなたは鼻でわらって話を聞き流すでしょう。

 

しかし、努力をするためには、神の存在を信じていたほうが有利なこともあります。

 

なぜ神様が必要なのかを説明しますが、この記事は宗教とは全く関係がありませんので、安心してください。 笑

 

 

頑張った人はいつか報われる。

 

 

僕たちはこう信じていますが、これは半分はこうあってほしいという願望が含まれています。

 

 

 

ヒトが努力をすることができる1つの理由は、何かを信じているからです。

 

 

何かを信じているから行動できるとは、何かを信じ込まされている、または疑いもしないから行動できると言い換えることができます。

 

 

一流選手がなぜあなたはトッププレイヤーになれたと思いますかという質問にたいして「神様から与えられた才能」「神の意思」というニュアンスの言葉を使うことがあります。

 

 

神という人知を超えた上位の存在を待ちだすことは、究極的な自信を自分に植え付け自分を奮いたたせることができるという視点で捉えることができます。

 

神を本当に信じている人ならば、神から与えられた自分の才能を疑うことは許されないからです。

 

つまり、何かをする際にその根拠となる存在が自分にとってどのようなものかを明確にし、その存在が大きければ大きいほど、行動しやすくなるということです。

 

 

あなたが公園でサッカーをしていたとして、見知らぬ通りすがりのおっさんに「プロになれる」と言われるよりも、「元Jリーガー」に言われたほうが信じて努力しやすいですよね、ということです。

 

 

何かを始める際に、論理的な根拠がなく何かを始めることができることが人間の自由だとハンナ・アレントは言っています。

 

ようは思いつきで何かを始めることができるのが人間の自由だと言っているわけです。(何も新しいことを始めることができない状況とはアレントの時代でいえばユダヤ人の強制収容所のようなことを差していると思われます。毎日会社と自宅を往復していて毎日同じことを繰り返している人も自由ではないと言えるのかもしれません)

 

何かを始めるために「神の啓示」は必要ありませんが、思いつきで始めたことを継続することが難しくなった場合、何か根拠となる存在があったほうが努力を続けることができるかもしれないということです。

 

 

また、根拠となる存在が大きいほうがよいのは止めるときにも有効です。

 

 

自分の才能を信じて行動していたヒトがもし上手くいかなかった時にも、自分の努力が足りないというよりは、神の存在を持ち出すことができれば、言葉は悪いですが神様のせいにすることで自分を否定せずに済むこともあるでしょう。

 

簡単な言葉でいえば「自分には才能が無かったんだ」と”素直”に思えるということ。

 

また、当座の目標は達成出来なかったとしても「神は乗り越えられる試練しか与えない」などまた神を持ち出して次のステップに進み易くなるかもしれません。

 

自分の勝てる場所で努力をする

 

あなが信じて行動する原理には神などの宗教のような信念に関係するものだけでなく、身近な人の言葉だったり、自分が所属しているコミュニティ内の常識だったりと根拠とするには不十分かもしれないものやコトも当てはまります。

 

頑張った人はいつか報われる(べきだという願望)以外にも、こんなことを信じている人もいるかもしれません。

 

 

「良い大学をでれば良い会社に就職できて幸せな人生を送れる」

 

このメッセージには勉強、特に受験勉強をしろという意味が含まれていますよね。

 

勉強はすきじゃないけど、先生が、親が、友人が、親戚のおっさんが、インターネットが、など誰に言われたかは別として、上記のような”教え”を信じて行動をした人は、気がついたら受験勉強をして大学までエスカレーター式の学校に入学していた(させられた?)かもしれません。

 

この場合入学できればOKですが、失敗した場合、教師や親の言うことなんて聞くべきじゃなかったと思ってしまう可能性があります。

 

 

勉強ということに関していえば、あなたの周りを見渡してみると、同じように毎日遊んでいるのに授業中も寝ているのに、試験前にちょっと勉強しただけで成績がトップクラスの友人がいませんか?

 

 

これは脳科学的にいえば、日本のテストや受験勉強は論理的な思考よりも記憶力が優れている脳を持っているひとのほうが有利な問題がだされる傾向にあるから差が出るんだそうです。

 

 

この能力を専門的にはエピソード記憶が良いほうが記憶力がよいというそうですが、遺伝的にエピソード記憶が高いヒトがいることがわかっているので、そもそもテスト勉強に向いているヒトがいるということになります。

 

 

遺伝的にテスト勉強に向いているヒトがいる一方で、その能力を持っていないヒトは遺伝的に記憶力が良い人にくらべてより多く時間をかけなければその差は埋まらないでしょう。

 

 

ヒトは他人と比べて生まれ持った素材が違うことが実際の研究で明らかになりつつあります。

 

勉強に関する遺伝子の話をしたのは、自分よりも明らかにできる友人と比較したときに、自分とは別の能力をもっているのかもしれないと考えることで自分の出来が悪いのではなく勝負する場所が違うと思考を切り替えるためです。

 

 

 

 

しかし、簡単には自分の才能に見切りをつける、または別の場所で努力しようと気持ちを切り替えることができます。

 

 

その理由は、目標があるからです。

 

目標の思わぬ弊害

伊藤美誠さんが泣きながら辛くても卓球の練習をしていたのは、元選手という自分よりも絶対的な経験をもつ母親への信頼と母の存在そのものが努力の根拠になっています。

 

さらにもう一つ大切なことは母が叶えられなかった五輪での金メダルとうい目標があったからです。

 

彼女は小学生の文集でこの目標をすでに書いています。

 

 

しかし、目標を設定したとしても努力の方向性を間違えると、設定した目標に向かっていないのになぜか毎日充実しているという現象が起きることがあります。

 

 

●努力は中毒になる

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勉強に関して言えば、記憶力だけが勉強に必要な能力ではありまえん。

 

論理的な思考力や勉強に集中するための環境を作る能力、友人を作って複数で勉強したほうが個人で勉強するより効率が良いという研究もあり社交的な性格かどうかも勉強には関係しているかもしれません。

 

 

生まれつきもっている記憶力が良い能力に叶わないヒトは思考する力で勝負すると言っても良いかもしれません。

 

 

人間には様々な能力があり、脳には外界の刺激などによって常に機能的、構造的な変化を起こす能力「可塑性」が備わっていますが、普通の記憶力しかない人が遺伝的に記憶力が高い人と同じような能力を後天的に持てるかどうかはほぼ不可能なので、他の能力を伸ばすことで違う場所で勝負することができるということをお話しました。

 

 

今回の主題は「努力」の本質ですので、もう少し話を「努力」自体が持っている性質について考えてみました。

 

 

努力は何のためにするのでしょうか?答えはもちろん目標を達成するためですが、努力は時として目的化してしまうことがあります。

 

 

例えば、プロ野球選手になってホームランを撃ちまくりたいという夢を持つ少年が、毎日素振りをする。

 

 

少年は毎日1000回素振りをすると決めたとしましょう。

 

 

素振りという努力が目標を達成するためにが正しいかどうかは別として、目的に対して努力の方向性は間違ってはいないような気がします。

 

 

ところが一度毎日●●をすると決めてしまうと、どんな状況になってもやり続けてしまうことがあります。

 

 

極端な例ではありますが、腕や足を骨折などして絶対安静にしていなければいけないときには、毎日素振りをする決まりごとは守れませんが、身体を休めて速く練習が開始できる状態にすることがプロ野球選手になるという夢を叶える意味では一番重要なことです。

 

 

しかし、身体を休めなければいけないときにもかかわらず素振りを続けてしまうヒトもいます。

 

 

これは努力することによって目標に近づけるような気がしてまうためなのか、自分を美化する傾向があります。

 

 

つまり「頑張ってる俺かっけええええ」となってしまう。

 

 

努力を続けていればいつかは夢が叶うと思い込んでしまい自分にとって今何が大事で何をするべきなのか冷静に判断することができず、脳死状態で毎日の日課となった何かを努力し続けてしまうのです。

 

 

大切なことは自分のたてた目標に向かって「今何をするべきか」を常にアップデートし続けること。

 

 

目標をたてたときに最初に決めた努力するべき項目をひたすらやり続ける中毒者になって、練習が目的にならないように、常に目標から逆算して戦略を練り続けましょう。

 

 

努力とは、一度決めたことをひたすらやり続けることではなく、今やっていること以外に必要なことはないか冷静に判断することです。

 

何のために努力を続けるのか?その根拠となるきっかけは?誰かの存在や誰かの言葉など、何が自分を目標に向かわせているのかを明確にしておきましょう。

 

自分のしていることが本当に正しいのか、立ち止まって分析し、必要であれば修正しましょう。

 

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