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反復を繰り返して一つのことだけを学習し続けるのは効率が悪い

勉強に限らず、スポーツや楽器や新しい概念など何かを学習しようとする時、ひたすら一つのことに集中して反復することこそが大事だと思い込んでいるかもしれない。

 

反復して何度も練習したり勉強することは確かに大切だ。

 

しかし、反復にもやり方が次第でより効率的に学習することができるようになる一つの可能性を紹介する。

 

反復してもテストで良い点を取れない謎

 

 

学習における反復の問題点の一つに同じことをできるようになるまで繰り返し行なってしまうという点があるが、問題なのは何を繰り返し行うのかが事前に分かってしまうことだ。

 

例えば、宿題において2次方程式、英語の時制や過去完了など何を求められるのか僕達は事前にわかっている場合が多い。

 

「今日の宿題は習ったばかりの過去完了を復習してくるように」

 

このように先生に言われて課される宿題はほぼ確実に過去完了の問題のみが出題されている。

 

1週間前に教わった大切な文法はその宿題には含まれていないので、今回の宿題における問題はどんな公式・概念を使わなければいけないのかを生徒は考える必要がない。

 

しかし期末テストでは当然だが、どの問題がどんな公式・概念を使えばよいのかは問題文から推論しなければならない。

 

だったら宿題も複数の公式や概念を混ぜた問題を出題したほうが良いはず!これが反復学習における落とし穴の一つだ。

 

 

僕たちは一つのことに集中して学び続け、それをマスターしたら次のステップに進むという学習法が良いと思い込んでいて、この思い込みをなかなか外すことができない。

 

実は同時に複数のことに取り組んだほうが長期的には能力が向上する可能性が高い。

 

一回の学習に複数の練習や学習を取り入れる

 

楽器であれば好きな曲を弾きたいと思ったら、その曲ばかり練習する反復練習こそが上達の近道だという思い込みは思いのほか強烈だ。

 

 

そして実際に一つ事に集中して行う反復練習は上達が目に見える形で表れる事が多い。

 

 

しかし、実験や研究によって明らかになっていることは反復練習は重要だが、一つのことをやり続けるよりも複数のことを同時に行った場合のほうが結果が良いということだ。

 

 

ある一つの技術を反復して練習することは大事だし必要であり、ある一定のレベルまで飛躍的に技術は向上する。

 

しかし、ある一定のラインを超えるとその伸びは遅くなるのに対し、複数の技術を学ぶやり方は短時間では目に見えるような効果は表れないが、練習を重ねることで得られる技術や知識の向上は複数パターンを学習する場合のほうが向上する。

 

ある一つの技術やこの曲だけが弾けるように慣れば良いなどの特別な事情や理由がないかぎり、新しいことを学習するためには複数のことを並行して行ったほうが良いと思われる。

 

なぜなら、何かを始める目的は試合に勝ちたいとか、テストで良い点を取りたい、哲学を体系的に理解したい、ギターを上手く弾きたいなど、複数の技術や概念を総合的に習得したいはずだからだ。

 

 

僕が読んだ本に書かれていた実験の例を一つあげよう。

 

被験者を2つのグループに分ける。

 

一つは1メートル先の的に目隠しをしてボールを投げ、投げる毎に目隠しを外してボールの投げる位置を修正していくグループ。

 

 

もう一つのグループは80cm先の的と1M20cm先の的2つに交互に目隠しをしてボールを投げるグループ。

 

 

練習後2つのグループに1メートル先の的にボールを投げさせるテストをしたところ、後者の2つの的に当てる練習をしたグループのほうが成績が良かった。

 

 

1メートル先の的にボールを当てる練習を後者のグループはしていないのになぜ彼らはボールを上手く当てることができたのか?実験結果による推論として2つの的を狙うことによってそれぞれどんな違いがあるのか、どうしたら異なる的にボールを当てることができるのかについて後者は考える必要があり、距離による投げ方の違いなどを考えたり、経験したことを活かす幅前者のグループよりも広いと考えられている。

 

前回の記事で勉強時間を合計6時間取るなら、今日2時間、明後日2時間、一週間後2時間と分散させたほうが記憶に定着しやいことなどを紹介したが、練習内容も一つに絞らず複数に分散して学習したほうが効率がよい可能性を今回紹介した。

 

英単語なら前回学習した分も今日覚える単語の中に含めるべきだし、楽器の練習なら一つの曲だけを演奏するのではなく、何曲か演奏したほうが総合的な技術・知識の幅が広がる。という可能性を研究は提示している。

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